モスカテル(シェリー):スペインの甘口シェリーの魅力

ワインの入門者
先生、『モスカテル』について詳しく教えてください。

ワインソムリエ
『モスカテル』はスペインのアンダルシア地方で造られる極甘口のシェリーの一種だ。アルコール度数は高く、色が濃く、干しブドウのような香りがあるよ。

ワインの入門者
原料には白ブドウの『モスカテル』を使っているんですね。

ワインソムリエ
その通り。過熟か天日干ししたモスカテルを85%以上使用することが決まっているんだ。
モスカテル(シェリー)とは。
シェリーのモスカテルとは、スペインのアンダルシア地方で作られるシェリーの一種です。極めて甘口で、干しブドウのような香りが漂います。アルコール度数は15~22度と高く、色は琥珀色からマホガニー色、さらに黒檀色まで変化します。モスカテルという過熟または天日干しされた白ブドウを85%以上使用するのが特徴です。
モスカテルの特徴

モスカテルの独特の特徴は、その甘さと芳醇な香りです。モスカテル葡萄から作られるこのシェリーは、干しブドウ、蜂蜜、オレンジピールなどを連想させる濃厚な果実感が特徴です。しかも、その甘さは単なる甘さではなく、絶妙なバランスのとれた酸味と苦みが調和した、複雑かつ洗練された甘さなのです。また、モスカテルは琥珀色からマホガニー色をした濃い色合いで、濃厚な味わいと豊かなアロマの余韻が長く続きます。
モスカテルの造り方

モスカテルの造り方は、他のシェリーとは微妙に異なります。モスカテルは、糖度が非常に高いモスカテル・デ・アレハンドリア品種のブドウから作られます。ブドウは日干しすることで、さらに糖度が増します。その後、ブドウはワイン醸造され、アルコール度数が15%まで上昇するまで発酵します。発酵後、ワインにはブランデーが添加され、アルコール度数が18~20%まで上昇します。その後、ワインは樽で長期にわたって熟成され、独特の風味が形成されます。
モスカテルの相性の良い料理

モスカテルは、さまざまな料理によく合います。その甘さは、濃厚なチーズやチョコレートと絶妙に調和します。また、ナッツを加えると、食感と風味がさらに引き立ちます。
モスカテルは、果実やナッツを使ったデザートにもぴったりです。アプリコットやイチジクなど、甘酸っぱいフルーツと組み合わせると、バランスの取れた味わいが楽しめます。アーモンドやピスタチオなどのナッツは、コクと香ばしさを添えます。
モスカテルの銘柄

-モスカテルの銘柄-
モスカテルは、モスカテル・デ・アレハンドリア種という白ブドウ品種から造られるシェリーです。この品種は、豊かな果実味とフルーティーな香りを特徴としています。モスカテル・シェリーには、次のような銘柄があります。
* -エル・カンティネロ-スペイン最古のシェリーメーカーによって作られる、アプリコット、蜂蜜、ナッツの複雑な風味を持つ甘口シェリー。
* -ドニャ・ジュリア-フルボディのシェリーで、モスカテルの果実味とオーク樽で熟成させたスパイスのニュアンスが調和しています。
* -エミリオ・ルスタウ ペドロ・ヒメネス-ペドロ・ヒメネス種から造られる非常に甘いシェリーで、カラメル、ドライフルーツ、スパイスの風味があります。
モスカテルの楽しみ方

モスカテルの楽しみ方 モスカテルは、食前酒として単独で楽しむこともできますが、デザートとの相性も抜群です。特に、フルーツサラダやナッツ、クリームデザートとよく合います。冷やして飲むことで、その甘さとフルーティーさが引き立ちます。食後のリキュールとしても最適です。
